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皮膚の寄生虫

2022.12.08

千葉県佐倉市の『若山動物病院』の新垣です!
いつも『ともな』と呼ばれてます!


皮膚病で来院されるこの中には細菌感染の他、寄生虫が原因の場合もあります。
皮膚の寄生虫と言えば疥癬や耳ダニなどが含まれますが、今回は毛包虫をご紹介したいと思います♪

毛包虫は別名ニキビダニ、アカラス、デモデックスとも呼ばれています。

毛包虫はその名の通り毛包内・毛穴に寄生します。
肉眼では見えないほど小さく、ほとんどの哺乳類の皮膚に常在する共生動物なのです。
寄生する動物の種類によって毛包虫の種類が少しずつ異なります。

👇コチラの写真はワンちゃんに寄生していた毛包虫を顕微鏡でみたもの👇
ニキビダニ

「ほとんどの哺乳類」ということは…もちろん人にも寄生しています。
赤ちゃん以外のほとんどの人に、ほぼ100%に寄生していて検出されるというのです( ゚Д゚) 驚きですよね!!

ほとんどの哺乳類の皮膚に寄生しているというのに、
毛包虫症に罹った!…という話を人もワンちゃん&ネコちゃんもあまり聞きませんよね~。

なにが原因で症状が出てしまうのか…ズバリ『免疫機能』が関係しています(`・ω・´)

免疫機能が正常である限り体に害を及ぼすことはありません。
…そう、免疫機能が低下(体調が悪い、他の病気を発症)しているときに ここぞとばかりに悪さをするのです(>_<)
そのためすべての犬種、年齢で起こる可能性があります!

<毛包虫症の主な症状>

・目の周りや口の周り、足先(特に前肢)の脱毛
・皮膚がただれる・膿胞ができる
・皮膚炎が起こる

<毛包虫症の予防>

・予防接種やノミダニ、フィラリアなどしっかり予防する
・定期的にシャンプーを行い、皮膚を清潔に保つ
・体調が悪いときには早めに動物病院を受診する

 健康管理をしっかり行うことで毛包虫症を予防できる可能性がぐんと高くなります。

この毛包虫について院長の『Dr.Nyanの健やかコラム』でもっと詳しく解説されているので、
こちらも覗いてみて下さいね(^_-)-☆

 

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