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口の痛み

2022.09.30

千葉県佐倉市の『若山動物病院』の看護師・千明です。

今日は猫ちゃんの歯科処置がありました。

この子は長いあいだ、口内炎による口の痛みに悩まされていました。
痛みのため食餌が思うように取れず、体重も減少してきてしまい
どうにかできないかということで当院へやってきました。

歯科処置前

最初は口腔内細菌のコントロールから始め、猫ちゃんの体調が上がってきたところで
全身麻酔で口の中をキレイにし、さらに詳しく口腔内検査をおこなっていきました。

口の中を見てみると、歯の周囲だけでなく口腔内全体に炎症が広がり
少し触るだけで出血してしまいます。

歯を見てみると、根元に穴が開いていて吸収病巣も併発していました。

 

傷みの激しい歯はすべて抜歯をし、歯肉内に薬を埋め込んでいきます。

抜いた歯をみると、吸収病巣により穴が開いているだけでなく
歯肉内で破折もおこしていました。

抜歯
(赤丸は吸収病巣による穴、赤矢印は破折、青矢印は歯根欠損)

 

口内炎が発症するには口腔内細菌・ウイルス感染・免疫異常など多くの原因がありますが、
未だはっきりと解明はされていません。
飲み薬などの内科療法では完治は難しく、生涯治療を続けていくことが必要になります。

口内炎はとても痛みが強い病気の一つです。
そのため、早期発見・早期治療が重要になります。

定期的な口腔内健診・適切なケアでお家の子を痛みから救ってあげましょう!

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