「のうきょう」って言ってもJAじゃ無いよ
2022.12.20
![](https://blog.dr-nyan.com/wp-content/uploads/2021/05/lsR4B-21.12.52.jpeg)
思いっきり息が吸えないよ〜
どうにかしてッ〜!
それって肺のトラブルだよ
レントゲン検査してみよう
![Dr.Nyan](https://blog.dr-nyan.com/wp-content/uploads/2021/02/index_symbol_blog-director.png)
![シロちゃん](https://blog.dr-nyan.com/wp-content/uploads/2021/02/index_symbol_blog-staff.png)
膿胸でしょうか?
なるほど胸腔の中の肺(黒く写ってる部分)は、小さく縮んでしまっています。
下の健康な肺の写真と比べたら、良くわかります!
![膿胸の様子](https://blog.dr-nyan.com/wp-content/uploads/2021/12/cat-emp.jpg)
黄色い丸印の中の黒い部分が『縮んでしまった肺』です
![健康な胸のレントゲン写真](https://blog.dr-nyan.com/wp-content/uploads/2021/12/cat-emp_O.jpg)
健康な胸のレントゲン写真では肺が黒く、その中に心臓が白く写っています。
結局、胸腔に溜まっていたのは膿でした。
これを「膿胸」と言います。
膿胸とは「胸膜」に何らかの理由で感染が広がり「胸腔」に膿が溜まる病気です。
![膿胸で出た膿の様子](https://blog.dr-nyan.com/wp-content/uploads/2021/12/cat-JA.jpg)
胸腔の中から膿がいっぱい出てきました
胸腔に溜まった膿が肺を圧迫するため、肺が縮み息苦しくなります。
膿胸の初期では、呼吸に異常が見られいので特徴的な症状が見られません。
そのため、なかなか気が付かないんです!
もし症状があっても・・・
食欲が落ちたり元気が無い、熱が出るなど、チョット具合が悪いのかな程度の症状なんです!
しかも、ある程度の症状が現れるまでには結構時間がかかります。
場合によっては数週間か、それ以上のこともあります。
その間に胸の中の膿が徐々に増え、病状が進行していってしまうんです。
症状は、溜まった膿の量にもよりますが・・・
重症になると、呼吸は浅く早く辛そうになります。
さらに進むと細菌が血液の中で増えてしまう敗血症を起こしてしまいます。
そのためショックを起こし亡くなってしまうこともあります。
![](https://blog.dr-nyan.com/wp-content/uploads/2021/05/lsR4B-21.12.52.jpeg)
どうしてなっちゃったのかしら?
原因は、色々あります。
例えば猫風邪!
猫風邪などの感染症から肺炎を起こし、膿が溜まることもあります。
そのため猫風邪には注意ですよ!
また口内炎や歯周病など!
口の中の細菌が血液に乗り胸の中に入り、発症してしまうこともあります。
膿胸は、とても息苦しい病気です。
そのため早期発見と早期治療で、重症化させないことが大切です。
疲れやすい呼吸が変など、何か気になる兆候が見られたら早めにご相談ください!
猫の最高長寿は38年、長生きさせてあげましょうね。