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お客さん
こちらが望まなくとも、相手からやって来る事がある。
しかも絶対に来てほしくない、お客さんも…



これは猫のハジラミ。
血は吸わず、皮膚のフケなどを食べます。
そして体の上を歩き回り、痒みや発疹などを皮膚炎を起こさせます。

困った
眼が腫れ鼻がズビズビ
そんな子猫がやってきた
一見してただ事じゃ無い



しかも検査に出してみれば、もっとただ事じゃ無い
こんな重症じゃ、ヘルペスひとつだけでも大変なのに
カリシ、クラミジア、マイコプラズマまで陽性だ
んーーーどう治療しようか悩む!




緊急手術
ショック状態の子がやってきた。
原因は何だ??

飼い主さんに聞くと、吐き気があったらしい。
その後、元気が無くなり挙動不審に…
呼吸も苦しそう…

速攻チェック!
ん、胃捻転!!

点滴でショック症状の改善
胃にチューブを挿入しパンパンになったガスを排出!
そして胃を元の状態に戻す手術を!



発見が遅れ胃の捻れや胃の拡張が進むと…
脾臓も捻れ、大静脈や門脈が圧迫されてしまう。
その結果、胃の壊死や心筋の虚血を起こ死んでしまう恐い病気なのである。

助かると良いのだが…

意外に多い「逆さ睫毛」
何故か眼に睫毛が入っていても痛がらない子が多い。
それで見逃してしまう事が多い。
気がついたら
角膜への慢性の刺激から眼の病気になっていた
そんな事が良く診られる!



眼に麻酔薬を点眼して
逆さ睫毛抜き
毛を抜くスタッフの方がドライアイになりそう!

ビックリ!
頭からシッポの先まで完全体で実物を見た!
マンソン裂頭条虫



いやぁ〜ビックリだよ!
生きてるし
動いてるし…

長さが2メートル以上もある
お腹の中に住む寄生虫だよ

神が宿る
食欲が無い!
水も飲まない!
背中が丸く、まるでネコ… 
  ん〜猫背だ!

X線写真を撮ると
ん??
お腹の中に…
腸の中に顔が…



これって
ウンコの神様??
でも
この神、悪さしてる!!

ん!
退治しなくては!

臭い口
老齢犬になると口臭がひどくなる事がある
その原因は「歯周病」
歯周病は、心臓疾患や関節炎、その他様々な病気を引き起こす原因となる

歯科処置前


歯科処置後


健康で長生きするには、歯科管理をしっかりしないと!

歩くのが辛いぜ!
「歩き方が変だ!」と来院
よ〜く診ると足先の高さが左右で違うぞ!



足裏が炎症を起こしてる
おおおお〜痛そう!

膀胱結石
膀胱結石になってしまった子の、手術が行われた。
取り出してみると、直径は23 mm
イガイガで痛そうな石である!



一般的に泌尿器系に結石ができる病気を「尿石症」と言い、その中でも膀胱に出来るものを膀胱結石と言います。
膀胱に結石があると、オシッコに血が混じったり、頻繁にトイレに通ったり、痛みを出します。
またオシッコが終わった後に、オシッコが漏れ出るようにポタポタとたれる事もあります。
膀胱結石は5〜6歳ころに、特にオス犬に比較的に多く見られます。

予防は、水分をいっぱい摂る事です!

ブラックジャック
手術後、約4週間
「あの子は…どうなったの?」とのお尋ねにお答えして!



ここまで回復しました。
まぁ〜
左の眼の周囲が、まだ治ってないのですが
もう、あの時の状態の面影もありません

この子、とっても物静かでよい子なんです!

彼の名は…
爆発事故じゃ無いが、顔の左半分ほとんどの皮膚を失った。 
左眼球は腫れ、角膜は白濁し、失明状態である。 



しかし飼い主の要望により、眼球の温存と元の顔へと手術が行われた。 
眼瞼の再建し、耳を元の位置に移動し、そして皮膚を… 
大がかりな手術なので、普通に行っているのでは時間ばっかり経過してしまう。 
そこで一人が再建や皮膚の移動と仮縫いを行い、もう一人が縫合していく事になった。 

延々と時間が過ぎていく。 
最初に瞼が出来上がり、眼の周囲の筋肉との縫合が。 
そして頬。 
眼と頬が出来上がると、何となく見られる顔になった。 

そして額が… 
狭い事を猫の額と言われるが、いやぁ〜これほど広く感じた事は無かったよ!!
あちこちから皮膚を集め…

毛を剃った皮膚から皮膚を切り出し移植する時には、毛の流れに気を付けないと! 
毛が生えてきたら、生える方向が違ってしまうことがある。 
その部分の毛の流れが逆に…なんて事にならないようにしないと!! 



おおおお、手術は終わった! 
ん〜なんとなく似てるかも。 
幼い頃に不発弾が原因の爆発事故に遭い、大手術の末に奇跡的に助かった天才外科医、間黒男(はざま くろお)に。 
そう…
彼の別名は、ブラックジャック!

肺癌にも・・
下痢の子の超音波検査で、お腹の中に腫瘍が発見された。 
6センチ以上もあり結構大きい。 

呼吸数が少し多い。 
念のため、胸のレントゲン写真を撮ると…大変なことに! 



小さな結節が無数に… 
悲しいかな、お腹の腫瘍が肺に転移したのである。 
お腹の中の腫瘍を手術するにも、肺癌は根治出来ない。 

肺癌の一部を採取し、樹状細胞療法+リンパ球療法を行う事も出来るのだが…
転移性肺がんの治療は困難をきたす。 
可哀想だ!

床擦れ 治療4日目
床擦れの湿潤療法を開始して4日目 
こんなに綺麗になりました 



まぁ他にも
外用薬をチョット使い、レーザー光を照射しますが…
でも治りはこんなに良いんですよ!

治すコツは
基礎疾患や栄養状態を含めた全身の管理です!

床擦れ
床擦れは褥瘡とも言う。 
床擦れは、一般的には寝たきりになると起こるものと思われている。 
まぁ〜寝たきりなどで同じ体勢でいると、腰や肩など骨の出た部分が体重の圧迫により血行不良となり周辺組織に壊死を起こすからだ。 
だから「床擦れ」と言われているのだが… 



しかし寝たきりにならなくても、床擦れは起こるのである。 
これは偶発性(突発性)褥瘡と言われ、健康な身体でも力の加わり方により一時的な出来てしまう事があるのだ。 
当然、組織に対する負荷が除かれれば傷は速やかに治っていく。 
これに対し慢性的な経過で出来た床擦れは、その原因が除去されても治りづらく、長期の治療計画が必要となる。 

パスツレラ菌
歯が皮膚に当たった。 
ほんのチョット咬まれてしまっただけなのに…
歯が皮膚に食い込んだ。 

猫の口の中には「パスツレラ菌」という細菌が約100%住んでいる。 
これらの細菌は猫にとっては常在菌で、猫は菌を持っていても病気にはならない。 
しかし猫に咬まれ、菌がヒトに感染すると赤く腫れたり、化膿する。 
またとっても痛く、咬み傷からジクジクと浸出液が出てくる! 



感染対策としては、咬まれたり引掻かれないようにすることが基本。 
また口を舐めたり舐めさせたりしないこと。 
要は彼らと生活するに当たって一線を引く事と、感染予防対策を知っておくことです。 

自己血清点眼療法
椎間板疾患で後肢が麻痺してた子が、投薬で歩けるようになってきた。 
それは良いのだが、動きすぎて眼を強打! 
角膜の傷が大きくひどく危険な状態になってます! 

傷を治すには、栄養が必要です。 
しかし角膜には血管がありませんので、傷を治すには眼の中の房水からと涙から栄養を補給するしかありません。 
でも、それらからの栄養の補給には限界があります。 
そこで自己の血清成分から点眼薬を作り、角膜の傷の治療に使用します。 



採血して遠心分離器で血清分離を行い、点眼薬を作ります。 
必ず冷蔵庫に保存。 
1日6回点眼! 
管理も点眼数も大変ですが、自分の血液から作る安心な点眼薬だし、眼にも優しく効果もバッチリですよ! 

猫の眼
ネコはあまり視力が良くありません。
でも動体視力がとっても良いうえに、暗闇も平気なんです。 
しかも色盲ではなく、赤と青など多少の色は認識してるとか。 

瞳の働きは、常に一定の量の光を眼の中に入れようと調節しています。 
ネコの瞳は細長く、ヒトのように丸くはありません。 
また細長い瞳には、タテに長いモノとヨコに長いモノとがあります。 
タテ長の瞳は夜光性の動物に多く、ヨコ長の瞳は草食動物など広い視野が必要な動物に多く見られます。 

水晶体は外から入ってくる光を屈折させ,網膜に像をうつすという重要なレンズの役割をはたしています。 
水晶体には血管や神経は全くありません。 



そんな水晶体ですが、ネコのモノは大きさの割に水晶体を動かす筋肉が貧弱です。 
そのため近くのモノにピントを合わせがることが大変です。 
ヒトは眼を動かし「モノ」を追いかけますが、ネコは頭を動かし「モノ」を追いかけます。

またまた黄疸
のところ、黄疸になって来る猫ちゃんが続いてます。 
皮膚が黄色っぽく見えてます。 
オシッコの色はオレンジ色に近い黄色。 
白眼も黄色。 
黄疸とはビリルビンという色素が何らかの原因で血液中に増えた状態で、病名ではなく一つの症状のことをいいます。


   これは4月24日投稿の写真です
    

胆汁は肝臓でつくられ、肝臓の下にある胆嚢の一時濃縮されて貯蔵されます。 
食べ物を食べると、反射的に胆嚢が収縮し十二指腸に送り出されます。 
そのため黄疸は、通常は肝炎などの肝臓病や胆汁の排泄経路に問題がある場合に見られます。 
また血液の中の赤血球が破壊される場合にも見られる事があります。

黄疸の原因は… 
細菌感染、免疫異常、血漿浸透圧の異常、アレルギー、肝細胞の障害、腫瘍など様々です。 
一昨日帰った子は血液が壊れてしまって…
今日帰った子は結石が…
そして今治療中の子は、肝臓に腫瘍が… 

黄疸を起こしてしまう病気は、とっても重い病気ばっかりです。 
でも症状は皮膚や眼などを見ればわかりますので、日頃の観察が大切です!

耳の中の腫瘍
ワクチン接種時の健康チェック時に発見された、耳の中の腫瘍です。 
外耳炎兆候も無く、食欲・元気もいっぱいです。 
そのため、飼い主さんにとっては寝耳に水状態の事… 



何か症状があれば納得なのでしょう。 
でも百聞は一見にしかず、画像で耳の中の様子を見せてあげると…納得の様子です。

耳の腫瘍の多くは、耳垢腺からなのですが… 
はてさせ、この腫瘍は何でしょう? 
良性?悪性?? 

それらを知るため、細胞に一部を採取し検査を行うことになるでしょう! 
後日、結果をお知らせしましょう!

膀胱結石
ネコは犬に比べ、膀胱炎を起こしたり膀胱内の腫瘍だ出来る事が少ない。 
それはオシッコが濃くて酸性なので細菌が繁殖しづらいことが理由とされている。 

ただネコは下部尿路疾患(LUTD)と言って、泌尿器関係の病気をまとめて名づけられたものにかかりやすい。 
症状は、オシッコが出にくくなったり、尿道がつまったり、血尿が出たりするのである。
その原因は、色々とある。 

この中で問題とされるのは、尿道が詰まってしまう場合である。 
この尿道がつまるのは、オスネコが多い! 
その原因は、フード中のミネラル分である。 
このミネラル分が膀胱の中で結晶化して大きくなってしまうと、結石になる。  
この写真は、今日手術で膀胱から取り出した結石である。  



また結石にならずに、結晶のまま膀胱内に溜まっている事も多い。 
この場合、結晶が尿道の先端に詰まってしまう事がある。 

膀胱結石が出来るのも、ネコは犬よりも少ないと言われてる。 
また出来たとしても、犬のように大きくはならず砂粒状であったり、小さな結石である。 

この結晶や結石が出来るのは、フードだけが原因とは言えない部分もある。 
運動不足、水の飲み方が悪い、トイレの汚れ、トイレ環境が好きじゃ無いなど、様々な要因があると言われている。 

ネコは綺麗好きな子が多いから、「トイレ」は綺麗に! 
そしてフードを選び、水をたくさん飲ませる工夫をする事!

再認識
乳ガンかも… 



腫れた部分の細胞の一部を採取し、検査センターに細胞診に出してみると、イヤイヤ大違い。 
検査結果は「悪性の非上皮性腫瘍」 
早々に、手術をすることになったのだ。 

その部位を切ってみると、いやぁ〜参った! 
見える部分は小さくても、中は広がっているぞ! 
結局、21針も縫うほど大きく切除することになってしまった。 

本当に腫瘍は、見た目だけではわからない。 
大きく再認識する事になった。

猫の腎結石
X線検査で見つかった腎結石である。 
来院時は腎結石による症状は無く、健康診断での腹部のX線検査で偶然に発見された。 
猫での症例の平均年齢は8歳であるが、この子も8歳で見つかった。 



腎結石は、腎盂あるいは集合管憩室に出来てしまう結石である。 
腎盂を詰まらせたり腎盂腎炎を起こしてしまうと、腎不全を引き起こしてしまう。 
これら結石や結石の破片は、尿管に流れてしまい尿管結石となる事もある。 

詰まることもなく、特に何らかの症状も出さす、なかなか大きくならない腎結石を「非活動性腎結石」とも呼ぶ。

黄色い
嘔吐で来た猫、普通はピンクっぽい口の粘膜が黄色くなっている。 
黄疸だ… 



黄疸とは、ビリルビンという胆汁の色素が血液中に増えて皮膚や粘膜が黄色く見える状態をいう。 

黄疸には、その原因により幾つかに分類されている。 
胆管炎などが原因で胆管が詰まって起こる場合。 
肝炎や肝腫瘍などにより肝臓内の胆汁の流路「胆管」が障害を起こして起こる場合。 
赤血球が過剰に破壊されて起こる場合。 
その原因となる病気を見つけ出し治療しない限りは黄疸は治らない。

疥癬
激しい痒み  
そのためボリボリ掻きむしり、眠る事もできないほど  
それが疥癬である  



皮膚の病変は独特である  
丘疹やら痂皮やら結節やら  
思うだけでも痒い!  
 
いやいや  
診察中に触診するだけでも痒みがうつってくる  

猫の「ざ創」
痤創(ざそう)は専門用語で、普通には猫の「アクネ」… 
「あごニキビ」とも言われて、猫の下顎にある黒いボツボツの汚れである 

この「アクネ」、ただの皮膚の汚れなどと、侮ってはいけない 
感染を起こしてしまったら、もう大変! 
治るにも時間もかかるし、手間も経費もかかる! 



顔のお手入れは、欠かさずに頑張ろう!

グルグル
ヤギの角は一生伸び続けるそうだ 
その際にカールしたまま伸び続ける 
だからグルグル巻きになるとか  



ちなにこれは犬の親指の爪 
グルグル巻きになって伸びてしまった

外耳炎
垂れた耳に多い外耳炎 
この外耳炎に罹ると、耳だれを起こすこともある  

耳だれとは耳の孔からの分泌物の事で、サラサラしたものから血膿のものなど様々ある 
しかも、耳だれが出ていても痛がるとは限らない 
ん〜痛がらないからと言って、痛く無いとも限らない 
我慢って事もあるかもである 

耳だれで悪臭を伴う場合は、緑膿菌のような嫌な菌に感染してる事もある 
また慢性外耳炎には、癌を合併している事も 



そんなきには悪臭を伴った耳だれが出る 
また出血を伴う事もある
耳の中に出来る腫瘍には、良性と悪性がある 
どちらも早期発見が決め手です!

イカを食べたら腰を抜かす
イカにはビタミンB1を破壊する酵素含まれてます
そのため、イカを食べるとビタミンB1欠乏症を引き起こしてしまうのです
ちなみ猫ちゃんにとって、ビタミンB1は犬よりもすっごく必要なんです!

ビタミンB1欠乏は、神経麻痺を起こしてしまいます
その結果、食欲不振、嘔吐、またフラフラした感じで歩きます
このフラフラした状態が、あたかも腰が抜けたように見えるのです!
ビタミンB1を破壊する酵素は、熱に弱いため過熱すれば問題は起きません!

急性湿疹
「あらっ??
 何で??
 昨日は何でも無かったのに‥」

ある日、突然に発症するのが特徴なのが、この皮膚炎
しかも飼い主さんの多くは、何故か午前中に発見する

患部は丸く脱毛し
皮膚は白っぽかったり、真っ赤であったり、また黄色くなっていたりする
そして、その周辺の毛は濡れた感じになっている



すごく痒いのか、しきりに気にしている
口の届く範囲であれば、しきりに舐めている
また顔などの場合には、後肢で掻きむしっている場合もある
とにかく激しく痒いらしい

患部周辺の毛を剃ると早く治るのだが‥
何せ、患部に触れると大変に嫌がる

この湿疹、癖になるのか再発性がある
ジメジメした蒸した時期に、よく発病する

発症しやすい子の場合の予防は‥‥
適切なシャンプー!!
シャンプー方法を間違っていると、逆に皮膚を痛めてしまうので注意が必要である

猫の痤瘡(ざそう)
アゴの下が汚くありませんか?

・下あごの毛が抜け落ちてる
・黒くボツボツした汚れが皮膚にこびりついていたり
・ひどい場合は、赤く腫れあがった状態
・時には出血してることもあります



これはアゴの下の毛穴に皮脂など皮膚からの分泌物が詰まり、黒くボツボツした汚れのようにみえるのです
その中で細菌が繁殖して炎症を起こした結果、腫れたり出血したりしてしまうのです

原因のひとつに、顔のお手入れが下手ということもあります
猫は舐めて毛づくろいをしますが、アゴの下は舐められません
そのため顔の周辺は前足で擦り、お手入れをするのですが‥
これが下手な子は、痤瘡ができやすいんです!

黒くボツボツした汚れが付いている場合には、シャンプーで洗浄してあげましょう
また抗生物質の軟膏を使用したり、飲み薬を使うこともあります
でも一番は、日頃の顔のお手入れです!

発症しやすい子の場合の「予防」は‥‥
やはり適切なシャンプー処置!!
シャンプー方法を間違っていると、逆に皮膚を痛めてしまうので注意が必要です

まるで山岳トレーニング
肺の中に、手術が不可能な部分にガンが出来てしまった子がいます
飼い主さんの希望により、延命治療は行わず苦しさからの回避処置を行っています

通院は1週間ごと
その時の状態により、全身麻酔下で胸水を抜いています
現在、1〜2週間に1回の処置

最初の頃は、胸水がある一定の量を超えると息苦しさを訴えていたのです
しかし現在では、その量を超えてもあまり息苦しさを訴えなくなったのです
今回の胸水の量は、200cc以上



徐々に鍛えられていく肺の機能は、まるで山岳トレーニングをしているランナーのような感じです
少ない肺活量で、酸素の取り込みを効率よく行っているのでしょうね
身体の慣れとは、とても凄いモノです

ドラえもんの手
「あらっ? ビッコ?
 トゲでも刺さったのかしら??」

そのような事があったら、まず足の裏チェック!
短〜い指と指の間を、よく観察してみると‥
赤くなってませんか?
この指と指の間の部分に起こってしまった皮膚炎を、指間炎と言います



見た目、あまり酷くないと
「たいした事、無いじゃん!」
と思われるかもしれません

この皮膚炎を、侮ってはなりません!
何せ一度なってしまうと、なかなか治すことが難しく治療時長い時間かかるんです

その理由は‥
舐めてしまう、からなのです!

痒いから舐める
舐めると患部に唾液が付着する
そして、また痒くなる
→悪循環を繰り返してしまうんです

皮膚は真っ赤に腫れ、
しまいには化膿して足先がドラえもんの手のように腫れてしまったり‥
その痛みから、足をちゃんと地面について歩く事ができなくなってしまう!
とっても可哀想な皮膚炎なのです!

発症しやすい子の場合の予防は‥‥
適切なシャンプー!!
シャンプー方法を間違っていると、逆に皮膚を痛めてしまうので注意が必要です

角膜に傷が
眼をパッチリ見開いてこちらを見ている

ん??
そんな眼が??
色素剤で調べてみると、角膜に傷が…
「緑色」に染まっているのが、角膜の傷です!




角膜は一般に言われる「黒目」の部分で、表面は薄い透明な組織で光を通すようになっています
また角膜の表面は空気と直接ふれる部分で、通常は涙によって覆われ乾燥しないようになっています

この角膜が、ちょうど皮膚に怪我ををしたときのすり傷と同じように上皮が傷ついてる状態になってます

このような角膜の傷は、日常の診療では良く診ます
傷の原因は
・物理的な刺激
・涙の量が少なくて乾燥し、細菌やウィルス、真菌の感染を受ける など様々です

超難産…
猫は便秘になりやすい
特に老猫は!



その原因は色々ある
例えば…腰痛
 老猫には結構多いんですよ!


対処方法は
 お腹のマッサージ
 水をいっぱい飲ませる
 可溶性繊維で出来たフードを食べさせる

褥創
「褥創」とは「床擦れ」の事です。
褥創の原因は、病気や老衰の為に「寝たきり」の状態になり、自分の重さで皮下組織や筋肉に血行障害を起こした結果起こるもので、腰や肩、肘、顔の頬など、皮膚の下にすぐ骨があるような場所に多く見られます。
症状的には、皮膚が赤くなった程度から皮膚に穴が開いてしまった状態、その傷から骨が見えている状態など様々です。



褥創を治療するにあたって、治癒に大きく関わる要因は、傷の場所、大きさ、深さなどの「傷の状態」、年齢、栄養状態、基礎疾患などです。
しかも傷は一つとして「同じ」ものはありません。
そのため同じ治療をしても、治癒までの経過が大きく違います。治療を行うにあたっては、傷の状態を見ながら適切な治療を行っていく必要があります。

陰気な生き物?
毛の中に白いモノが…
よく見るとフケのようなモノが毛に付着している

毛を擦り、取ろうと思っても取れない
触った感じ、プツッとしてる

毛を抜いて、調べてみると…
それは「卵」…
シラミの卵である



犬には「イヌジラミ」と「イヌハジラミ」、猫では「ネコハジラミ」が寄生する
イヌジラミは血を吸い生きるのだが、イヌハジラミやネコハジラミは血は吸わず、皮膚の表面でフケや毛を食べて生きてる

毛に産み付けられた卵はなかなか取れ無い
なので、毛刈りをした方がよい場合もある

何となく、シラミはノミと違って陰気くさい感じがする

猫背
犬も「猫背」になってる事がある



その原因の多くは「腹痛」もしくは「腰痛」である

検査をしてみると…
 椎間板ヘルニア
 変形性脊椎症
 腸の中に「おなら」がいっぱいな「ガスっ腹」

治療方法は…それぞれである!


ゴツゴツ岩みたいに硬い
岩に開いた穴からは、ドロドロと滴り落ちる液体が…
自壊した、乳癌である
だが、どのような範囲の手術を行うか…

犬には、5対ほど乳腺がある
(時たま違う事もあるけど…一般的には5対である)
・自壊した腫瘍を切除する
・腫瘍のある片側全部を切除する
・左右を片側ずつを切除する
・左右の乳腺を同時に切除する

本犬は息苦しそうに、努力性の呼吸を行っている
そのため、すでに他院でベトメディンやACE阻害剤、ステロイドを服用
手術不可能との事で今日に至ってしまっている
しかし手術をしたいと言う飼い主の要望を受け、手術の方向で検討する事となった

乳腺摘除手術は腹腔内の手術では無い
また麻酔技術の発達からも、高齢犬でも安全に手術はできるのだが…
しかし今回の場合、リスクは高い
そのため、生活の質を優先して「部分切除」となった

体重が4キロなのに、この大きさ
重かったろうに


肛門嚢の自壊
スカンクやイタチは、敵に襲われた時にすごく臭いオナラをして敵から逃げると言われてます
この臭いニオイを出す元を分泌している組織は「肛門腺」と呼ばれ、肛門の右下と左下に…
時計でいうと4時と8時くらいの場所にある「肛門嚢」という袋状になった中に、あの臭い分泌物が溜まっているのです

この分泌物は、ウンチをする時に肛門を通過する便の圧力によって押し出されます
また吠えたり興奮した時など、肛門に力が入るような事がでも押し出されます
実はこの肛門腺、ワンちゃんやネコちゃんにもあるんです

自然に肛門腺を出す事ができなくなると、床に肛門をこすりつけたり肛門を舐めたり噛んだりして肛門周囲炎を起こしてしまいます

また、どんどん溜まり細菌感染が広がると外から見てもわかるくらいに肛門嚢の部分が膨らみます
炎症が進むとそこの部分の皮膚は赤くなり、さらには赤紫色、濃紫色へと変わっていきます



そしてついにはその部の皮膚が破れて穴があき、どろっとした臭い膿状の分泌液が流れ出てきます

治療は患部の洗浄と、抗生物質の内服です
再発を繰り返す場合は、肛門嚢を摘出する手術を行う事もあります

ウグゥ…痒ぃ〜
顔が痒いのか、手で擦っている
そんな顔を見れば、眼の周囲が腫れている
結膜浮腫を起こしている



両目が結膜炎を起こす場合…
感染症やアレルギーなどが考えられる

等全身性の病気が原因であると言われています。
結膜とは、瞼の裏側と眼球をつなぐ膜です

口が腫れた
顎が腫れたって事での受診
口の中に潰瘍が見られる



X線写真を撮ってみると、顎の骨の壊死と増殖が見られる
…腫瘍が骨まで浸潤しているのである

腫瘍の一部を採取し、確定診断として病理組織学的に検査を行った
結果は、扁平上皮癌
別名、有棘細胞癌とも呼ばれる皮膚悪性腫瘍である
高齢に多く、どこの皮膚や粘膜にも生じる進行の遅い腫瘍です

進行すると近くのリンパ節や他の臓器に転移します
治療は外科的に切除することが第一選択となります
転移が認められる場合には、放射線治療や化学治療などの治療を行うこともあります

トキソカラ症
犬の回虫の卵である
卵があるという事は、親虫が居るって事である
実はこの回虫、ヒトにも感染するのである



もしヒトに感染してしまった場合、幼虫が体内を移行して様々な症状を引き起こすトキソカラ症を引き起こす

失明の原因となる眼幼虫移行症
犬回虫の幼虫が眼に迷い込んだ際に発生し、網膜の炎症などから視力障害を起こす
この眼幼虫移行症の治療は難しく、失明をするヒトも少なくないのである

重度感染により内臓幼虫移行症が引き起こされる
この内臓幼虫移行症は、各組織や中枢神経系に問題を起こす
その結果、発熱、咳、肺炎などの症状が見られる

このような事が起こらないように、定期的な検便を行いましょう!

原因は
「発見!…
 だけどぉ〜何の卵だ?」

卵の中に、足の生えた虫がいる
よ〜く見ると、耳疥癬にそっくり



便に中に、
腸内に住む虫以外の卵…
皮膚に住む虫の卵が見つかる事がある

痒いので、その部位を噛んでいたら
虫が産んだ卵を飲んでしまうパターンである
もちろん、虫そのものや虫のバラバラ死体が出てくる事もある

皮膚病なのだが、その原因が解らない
痒がっている、毛が抜けた
でも…皮膚を検査しても何も出てこない

そんな時に検便をしたら…
何てこった!
虫を発見だぁ〜!
ぉぉぉぉ、原因はこいつだったんだ!

眼の外傷
これは、眼の奥深くまで異物が刺さってしまった眼です
飼い主さんは、角膜が白くなるまで気がつきませんでした



角膜の白濁は、刺し傷の部分を覗いて元のように治る事でしょう
しかし、傷ついてしまった光彩などは元には戻りません
視力が回復しても、チョット不自由そうです

眼は、とても繊細で精巧なパーツが幾つも組み込まれている組織です
そのような眼が傷を負うと、元のように再生しなかったり、また再生しても機能的に落ちる場合が多々あります

眼の外傷で大切なことは、傷を負ったら可能な限り早く処置を受けることです
症状が軽そうだからと様子を見ていると、取り返しのつかないことになってしまいます

腸閉塞
腸閉塞とは腸がなんらかの原因により閉塞し、消化途中の食べ物や便が通過出来ずにいる状態で、別名をイレウスともいいます

腸閉塞には、腸が物理的に閉塞により起こる「機械的イレウス」と
腸の神経や血管の障害により起こる「機能的イレウス」とがあります
ほとんどの腸閉塞は機械的イレウスで、その原因は癒着によるといわれています
この腸閉塞は、小腸や大腸のどの部位にでも起こる可能性があります

数週間前から不調を訴えてはいたのですが、食欲はあったので安心してたそうです
しかし便が出ないので「便秘?」とのことで、浣腸を!
すると元気になり、普通に生活をするのですが…
閉塞の最初のうちは、多少なりとも食べ物は通過していたのでしょう
また胃や詰まりかけた部分から上は、正常に働いているので食べられていたのです

腸閉塞の場合、小腸と大腸の閉塞を比べると大腸の閉塞では嘔吐はすぐには起きませんまた腸が完全に閉塞すると、便秘がひどくなります

ここに来院時は…閉塞が進行し便を吐くようになっていました
X線検査では…
腹部X線検査で拡張した腸が認められ、閉塞部位がわかります
詰まった食べものや消化液、ガスなどにより腸がパンパンに膨張し、しかも腸粘膜が腫れて炎症を起こしていました
このままの状態だと、腸の破裂から腹膜炎を起こし死に至るのは時間の問題でした
また頻脈、発熱、脱水などの全身症状も起きており、早期の開腹手術が必要と判断されたのです

ただ腸閉塞を起こすと、通常は腹部に痛みを出すのですが…
お腹を押しても、全く痛みを訴えないのです…

何でだろう?
そうも思いながら、開腹手術の開始です



回腸部分に癒着があり、それが原因による閉塞でした
しかも完全に閉塞しており、液体さえ通過しません
閉塞部位から上の部分は血液の流れも悪くなり、組織の変色も部分的に見られてます
そこ腸と癒着物を剥離し、閉塞部分と組織変色部分を合わせ約20cmほど腸の切除です

3週間も食べるに食べられず、2kg近く痩せたとのこと
しかも、そのうえ今回は約3時間におよぶ手術
なのに…
手術後1日もしないのに「ニャーニャー」と
しかも他の子が食餌をもらうと「私には?」と訴える眼

術後2日目、流動食の開始です
最初は食い付きが良かったのですが…
「ん?…これっ…私の食べ物じゃぁ〜無いよ!」ってな顔つきなんです

なので、3日目からヒルズ社i/dを
カリカリと、すごく良い音
しかも顔つきも、満足そうです

手術後、気がかりなのはウンチです
「ぉぉぉぃ!ウンチゃ〜ぃ!!早く出て来ぉ〜い!!」
手術後5日目



待ちに待った、お客さんの顔が!
「ぉぉぉぉ、やったぁー!」

エナメル上皮線維腫・2


年齢は、もうすぐ18歳
基礎疾患として、
貧血、弁膜症、甲状腺機能低下症、変形性脊椎症を持っている
飼い主の希望でOPになったのだが‥‥



OP後
うっとおしさが無くなったのかな?
今までになく食欲バリバリ、飢えた子状態
鎮痛剤が効いて、腰の痛みも感じないのかな?
シャキッと立って、シカシカ歩いてる

鉤虫(十二指腸虫)
ワクチン接種時の健康診断中
「発見!はっけぇ〜ん!です!!…鉤虫!」と
検便をしてた、ちあきちゃん小さな声が



検査を受けてる仔、別に体調は悪くは無い様子
また、お腹を押しても痛い気配無し!

成犬の場合は無症状の子もいるし、毛艶が悪く慢性的な下痢な子もいるし…
重症になる子が少ない
しかし子犬や高齢犬では、発育不良や貧血、下痢などをおこし衰弱してしまうことも
そして、重症化してしまうと死亡することもある悪い寄生虫である

しかも鉤虫(十二指腸虫)の卵は厚〜い殻により中が守られており、ちょっとやそっとじゃ壊れません!

ヒトでの感染では…
爪がスプーン状にそり返ったり、壁土など食物じゃ無い物を食べたくなるなどの症状も起こします

この虫、口からだけの感染じゃないんです!
胎盤を通して胎児に感染したり、皮膚からも感染する嫌な奴である

親虫の体長は1〜2cm程度
名前のごとく、十二指腸虫近辺の小腸に寄生している

ちなみ十二指腸とは胃と小腸をつなぐ消化管で、胃から排出された食物を小腸へ送る
十二指腸の中ほどには、肝臓から胆汁を、膵臓から膵液が出てくる胆管と膵管が開口している

ちなみに昔は十二指腸虫と呼ばれていましたが、現在は鉤虫に統一されています!

脱臼
「外れちゃったんですー
 確認をして欲しいんですが!」
「ん?」
「水晶体が、落ちちゃったらしいんです!」

目の中をチェックすると…
なぁ〜るほど、水晶体が脱臼しちゃってるんです
お母さんの観察は、すごかったんです



この子、先天的にチン小体が弱かったんです
チン小帯はチン氏帯とか毛様小帯とも言われている目の中の組織で、毛様体と水晶体の間を結び水晶体を支えています
また毛様体と協力し、水晶体の厚さを変える働きををしています

脱臼した場合、眼科専門医の処置を受ける必要があります!

散歩が大嫌い
家の中で遊ぶのは好き
しかし外で歩くのは…
最初はちゃんと歩くのに、しだいに歩き方がゆっくりになり最後はその場で動かなくなる
飼い主さんは、単純に“散歩が嫌い”と思っていたのだが…



実際は、趾間炎
指の間に炎症があり、赤くなっている
その結果、屋外を歩いているうちに小石や草が当たり炎症部位の痛みがひどくなり動かなくなるのである

趾間炎 2008.11.12 Wednesday

オシッコがトマトジュースに?
正常なオシッコの色は黄色から琥珀色です
そしてオシッコが薄くなるほど、色調は薄くなります
いわゆる透明無色に近づくのです

また異常尿として良く知られるのが、血尿です
これは血液で、赤色をしているのですが…
その赤い程度は様々
このように血液と思い違うほど、真っ赤っかのこともあります



このオシッコは、ネコ
尿中に細菌がいっぱい見られ、細菌性の膀胱炎と診断
抗生物質の投与です
治りが今ひとつの場合には、早めに細菌培養や感受性試験を行います

他にもミオグロビン尿や、ビリルビン尿など…
暗赤褐色や茶色がかった色のオシッコが見られることもあります

ビッコ(跛行)
前足が腫れてしまい、床に着かない
しかも触ると、すごく痛がる…

そんな腕をよくよく見ると、毛の流れとは違う数本の線が見える
その部分をかき分け、地肌をチェックしてみると…
皮膚にもスジが入っている
しかも腕の周囲をぐるりと、まわってる
輪ゴムの締め付けた痕?



よくよく聞いてみると…
聞きただしてみると、子供のしわざ
腫れちゃったのを見て、輪ゴムをしたのを思い出しはずしたらしい
しかし腫れも治らずドキドキしてたとの事
それをお母さんは知らず、見てビックリ!

「こらぁ〜」っと一言の後に
“ボコッ”っと鈍い音が
子供は、頭を両手の平でこすりこすり
「ごめんなさい…」

ノミアレルギー
腰の部分に、ポツポツとした湿疹ができている
痒がるのか、口でガシガシと噛んでいる
皮膚をかき分けてみると、ノミが…



症状や状態から、ノミ湿疹なのか…
ノミ湿疹は、ノミが吸血する事によって起こる皮膚炎である

ノミの成虫か血液を吸う場合、針のような口で皮膚を突き刺す
その際に、吸った血液が固まらないようにするため、血液が固まらないようにする作用のある唾液を針の先から出すのであるが…
その唾液の成分が原因となり、皮膚炎が起こると言われている
 
幾度もノミに咬まれると、ノミの唾液に対する抵抗力が作られてしまうのである
つまりノミの唾液が抗原刺激となり、抗体が作られてしまう 
こうしてアレルギー症状の出やすい状態となり、ノミに咬まれ唾液が体内に入るとアレルギー性皮膚炎を起こしてしまう

アレルギー体質となった場合には…
「たった1匹のノミ」に咬まれただけでも重いアレルギー症状が出てしまうこともある
 
【症状】
 
腰や尾の付け根、腹に痒みを伴った、赤いブツブツが出来ます
湿疹が出来た部位の毛が薄くなり、地肌が見えることもあります
一度発症すると、年を重ねるごとに悪化する傾向があります
 
年齢や性別には関係がありませんが、季節性があり夏から秋にかけて多く認められます
またノミの寄生が見られないのに、このような症状が見られることがあります
これは遅延型アレルギーといって、ノミに刺されてから症状が出るまで時間がかかることがあるからです
 
また咬まれたところを咬んだり、舐めたり、引っ掻いたりすることで皮膚病はどんどん広がってしまうこともしばしばです

あかんべー
犬のマブタは三枚ある
2枚はヒトと同じように、上マブタと下マブタ
そして3枚目は…第三眼瞼と呼ばれているマブタだ
この第三眼瞼は、下マブタの内側から出てくる膜状の組織で瞬膜とも呼ばれている

第三眼瞼腺には、涙腺のように涙を分泌する第三眼瞼腺(瞬膜腺)がある
この第三眼瞼腺が赤く腫れ上がって、目頭から外に飛び出してしまうことがある
この状態を…
見た目が「さくらんぼ(チェリー)」のように見えるのでチェリーアイと呼ぶ



第三眼瞼腺が飛び出ると…
刺激や不快感から、擦ってしまうことがある
また結膜が赤くなったり、角膜に炎症を起こしてしまうことも

治療方法は、初期であれば第三眼瞼腺を元に戻し点眼薬を使用するが再発する事も
そのため元の位置に戻して、縫合処置を行う事が多いのだが…
治らない場合は切除!

ただ第三眼瞼腺は涙を出す組織なので、切除してしまうと将来ドライアイになる可能性があるので注意が必要!

角膜の診察
眼をシバシバする、ウィンクする
眼に傷?

さぁ〜角膜の診察だ!
検眼鏡と点眼麻酔薬、生理食塩水、フルオレッセイン試験紙を用意してっ…

眼を開かせて
 点眼麻酔を眼にたらして
 生理食塩水で、目脂などを洗い流して

フルオレッセイン試験紙を、容器から取り出す
 先端のオレンジ色の部分に一滴生理食塩水を垂らして
 そうすると、色素が溶けだし黄色っぽい色の液が…それを点眼して

角膜上皮に傷が無ければ、色素がきれいに洗い流され
傷がある部分は、色素が付着して緑色に染色!
色素の付着の有無で傷を調べられるんですよ!



肛門周囲腺腫
肛門周囲腺腫は、その病名からもわかるように「肛門の周囲に見られる腫瘤」です
これは肛門周囲の分泌腺に発生し、イボみたいに見られます
触っても痛がることも無いため、大きくなってから来院することが多い腫瘤です
 
この肛門周囲腺腫は、8歳以上の去勢手術されていないオスの犬に多く見られます
去勢手術と関係あることから、男性ホルモンが関与していると言われていますが…
今回の場合には、去勢手術されている子に発症しました
そのため細胞診が行われたこですが、結局は切除組織を病理検査する事になりました



肛門周囲腺腫は、メスの犬では子宮卵巣を手術で摘出された場合に見られるます
猫の場合は、肛門周囲腺が無いので…
肛門周囲腺腫・・と呼ばれてはいるのですが、下半身のどこにでも発生する可能性があります

基底細胞腫
基底細胞腫は皮膚基底上皮由来の腫瘍で、その多くは良性です



頭や頸、肩に盛り上がった腫れ物として、見られます
脱毛し境界は明瞭で、固いんです
その大きさはいろいろで、10 cmにもなる場合もあります
最も効果的な治療方法は、外科的切除!

今回の症例は、10歳半のゴールデン
細胞診の結果は良性、外科切除しました!

【皮膚、そして基底層とは】

皮膚は、表面から角質層又は角質細胞、顆粒層、有棘層(ゆうきょくそう)、基底層…真皮、皮下組織と構成されています

ご存じのように、角質層又は角質細胞は外気に触れる、一番外側のバリヤーです
顆粒層は、細胞質内に光線を屈折するガラス質状の顆粒をもち、紫外線を反射させます
有棘層は表皮の中で最も厚い層で、細胞間にリンパ液が流れ栄養を送っています

基底層表皮の一番下の層にあり、真皮の毛細血管から酸素や栄養を補給され常に細胞分裂を行い細胞の新生、増殖を繰り返しています
この細胞の新生、増殖の時に腫瘍細胞化してしまうんですね〜

基底細胞では、紫外線によりメラニン色素が生成されます!

真皮は水分を多く含み、コラーゲンなどを含む結合組織の層です
皮下組織は皮膚の一番下の組織で筋肉や骨と接しており、外から加わる衝撃を和らげるなどの働きを持っています!

ひっつき虫
子供の頃、投げて遊んだことはありませんか?
大きさも丁度なのでオモチャになっていたのが、この実です
重くはないのですが、肌に当たると結構刺激的なんです
毛糸の服には、とても簡単にくっついてしまいます



これはオナモミと呼ばれる草の実なんですが、子供の間では通称「ひっつき虫」
この実はは最初は緑色をしてるのですが、だんだん褐色となってきます
またそれに従い、その棘も堅〜くなってきます

冬になると、藪の中で遊ぶ犬の毛にからみついてるのを見る事が、しばしばあります
診察台の上に乗せ保定する手や腕に、その棘がチクチクと刺さるのです
毛に絡むと、結構はずすのは大変なんです

ひどい時には、皮膚に棘が刺さってしまって炎症を起こしている事もあります!
散歩の後で、皮膚要チェック!

驚いた訳じゃ無い!
このタイプの犬は…
こんな事になる事も、ある



眼球の後ろに瞼がピクピクしてる
痛いだろうに…
角膜は乾いてしまっている

当然だが、このままじゃ角膜潰瘍ができて感染症を起こしてしまう
しかも視神経が引っぱられてしまうため、視力も悪化する

これを眼球突出というのだが…
眼球はとても重要な器官
そのため、いくつもの骨で取り囲まれたス眼窩(がんか)と呼ばれる窪みの中に収まっている
しかし、このタイプの犬は眼窩が非常に浅い
出眼タイプである犬は、要注意である!!


エナメル上皮線維腫
顔に腫れ物が出来て、口が開いたまま
ちゃんと食べられない…
涎も流れたまま…
組織検査では「エナメル上皮線維腫」という名の腫瘍だ



食べたくても食べられず、餓死を迎えるのも可哀想である
一応良性腫瘍だが、食べられない状態となるなら悪性と同じ感じである



飼い主は、当院での手術を希望している
しかし…年齢は17歳
不整脈を持ち、甲状腺機能低下症でも治療をしている

上顎にも浸潤した腫瘍だし、どのように皮膚を始末するか…悩んだ
1週間前からOPの準備を行と、イメージトレーニング

麻酔後…
電気メスで切開し、腫瘍の摘除手術の開始
約2時間で無事に終了である



エナメル上皮線維腫とは、歯原性腫瘍で良性であるが再発しやすい腫瘍です
そのため繰り返し、切除手術を行う事があります
また腫瘍が大きくなると、アゴの骨が広範囲に壊れてしまいます
そのため患部を切除することが必要な場合があります

Alopecia X ?
ポメラニアンを代表とする脱毛がある
ここでは「ポメハゲ」と呼んでいるのだが…
脱毛は両側対称性で、それほど多くは見ることの無い皮膚病である

去勢手術をすると治る事もあるので去勢反応性皮膚炎と呼ばれていたり、また成長ホルモン反応性皮膚炎、偽クッシングなど様々な言い方がされている
この皮膚炎の原因は明確では無く、また治療方法も確立はしてはいないのが現状である
この訳のわからないポメハゲを、専門用語でAlopecia X って言うんです…

同じような脱毛に、腎皮質機能亢進症や甲状腺機能低下症などがあります
それらを検査し、除外しなくてはなりません
まだ去勢手術を行ってませんので、去勢手術も行う事が必要なのでしょうが…
何せオペにはいくつかの問題があり、それらをクリアーしなくてはなりません
そこで現在すごく元気なので、投薬で様子をみることになったのですが…



上の写真は昨年12月27日のものですが…
1ヶ月の服用で結構毛が生えてきたのです



皮膚再建
正月早々から、血なまぐさい処置が行われている
交通事故に遭遇した子である
手首上部からの上腕、肩、胸まで皮膚や、一部の筋肉が欠損しているのである

事故当初は、あまりもの悲惨な状態が痛ましく写真も撮れなかった
この状態でも、相当の回復である



このような場合は、皮膚の再建方法として皮膚移植も考えられる
しかし今回の場合は、筋肉組織の壊死がひどくて普通の移植は考えられない
そこで脇の下は、欠損部位が乾燥しないように健康な皮膚で覆い隠した
腕はラップを使用し、同じように皮膚が乾燥しないようにした

そして毎日、患部の壊死組織を微温水で洗い流すのである
壊死組織の下には新鮮な組織が出来てくるのだが…
この組織は傷つきやすく、すぐに出血する
そのような事が起こらないように、慎重に処置を行うのがコツである

この状態で、食欲や一般状態の改善を行ってきたのだが…
やっと食べ出し、組織の再生が活発になってきた
あと幾日かかるだろう?

膝が痛いよぉ〜膝の関節炎
「歳でしょうか?この頃歩き方が変なですよ。
 膝が痛いのか?腰が痛いのか?どうなんでしょう?」
そんな会話から始まった

モモちゃんの症状は…
・歩きたがらなくなったり脚をひきずったり、歩き方がおかしい
・散歩中に疲れ易くなったり、歩くのが遅くなった
・運動中に座り込んだり、運動後しばらく動かない
・立っているより座っていることを好む
・階段の上りを嫌がったりジャンプしなくなった
・動作が鈍くなったり、横たわることを好む
・起き上がるのに時間がかかる、起き上がるのが困難
・以前ほど遊ばなくなった

話しを聞くだけで、関節障害の典型的な症状でありことが歴然としている
歩く姿を見てみると、つま先が反対のお腹の方に寄っていく
膝蓋骨も変かも…

そんな事で、レントゲン写真を撮ってみると
膝の関節が変形をしてしまっている
しかも、膝蓋骨も内方に脱臼をしている



関節炎は、一つまたは複数の関節に起こる慢性の痛みを伴う病気です
一度この関節炎が発症すると治癒することはなく、生涯にわたり管理が必要です
病気を見つけだすには、一緒に生活していて犬のことを良く知っている飼い主さんの観察が非常に大切です

微妙な体の動きの違いを見つけだし、適切に診断・治療してあげることが必要です
もちろん早ければ早いほど、家族の一員として楽しい生活がおくることができます

今回は、鎮痛剤であるリマダイルと、関節のサプリメントであるプロモーションが処方された
そしてお家での管理は、制限運動!です

制限運動とは、緩やかで規則的な運動の事を言います
関節炎に侵されている関節は、運動が不足すると関節がこわばり、筋肉が萎縮してしまいます
それらを防ぐために、関節を適度に動かし筋肉を使う、緩やかで規則的な運動を行うのです

ダニ感染症
顔に、黄色い花粉のような物が付いている
何となく、痒がるそうだ…
その部分の皮膚が赤くなり、チョット腫れている
触ってみると、ポツンとしたモノが指先に触れる
お腹にも、同じような湿疹が



何だろう?
毛の生えてる部分が、赤くなっている
毛包の炎症だろうか?

しかし…黄色くなっているのは?
皮膚炎を起こし、体液が出ているのだろうか?
でも〜何か違う

そこで、いつものように皮膚のチェックをしてみると
赤い皮膚の部分を一部取り、検査を行うのだが…

まず単純に、採取したモノを顕微鏡でのぞいてみると
「ゲゲゲゲッ〜ダニ」
しかも集団で…


扁平上皮癌.2
歯が抜けた
口を開けて見ると、そこには穴が…
濃が出てるので、歯根部が化膿を起こしてるのであろう
歯茎の病変は見られず
しかしその部分が、爆裂状態になって来院してきた



細胞を採取し病理検査を行うと、扁平上皮癌
X線写真を撮るとアゴの骨がスカスカ状態である
骨の一部を採取し病理検査を行うと、骨の中にも扁平上皮癌が入り込んでいる

扁平上皮癌は、代表的な口の中にできる悪性腫瘍の一つ
口の中にできる悪性腫瘍では、悪性黒色腫も有名ではある
しかし扁平上皮癌の方が、転移や浸潤は少ないとされている

処置法としては、
CT検査を行い癌の浸潤度を調べ、その結果で下顎の切除と放射線療法を行うのが良いのだが…
一応、温存療法となった

趾間炎
足先を良く舐める、ビッコをひく、足を着かない
そんな時は足の裏…肉球の間を見てみる
そうすると、そこの部分の皮膚が赤い
また指の間が赤くなっている事もある



皮膚炎を起こしているのだ
原因は、色々とあるだろう…
犬は素足で歩くから、足の裏も痛みやすい
小石を踏んでしまうこともあるだろう

また肉球の間や、指の間に汗をかくこともある
その部分が炎症を起こしてしまったのだ
痛い、痒い、だから舐めてしまう
舐めるから、唾液が付着する

唾液が付くから、さらに炎症が進んでしまう
そうするとさらに痒みが出て、舐めてしまう悪循環がある
趾間炎は、この悪循環を断ち切らないと治らない

舐めるのは、犬の本能である
そしてその本能は一生直ることはない
舐めてしまい悪化する趾間炎は、治らない
そう趾間炎は、難治性皮膚病なのである

しかし、ある程度は治すしかない
薬を飲ませるのも、一つの方法である
でも…一生飲ませるのか?
それは、チョット考えてしまう

じゃぁ〜どうする?
唾液が付くから痒みが増すのであるから、洗えば良い
ビルバック社から、良いシャンプーが出ている
それを使うと、結構効果がある
ただ洗い方を間違うと、逆効果である場合もあるから注意が必要だ!

猫の肥大型心筋症
「昨日まで元気だったのに、
 腰がふらついて歩けないんです
 本当に、突然なんです!」

その言葉に後ろ足を触ってみると、足が冷たい
肉球は真っ白
後ろ足が、麻痺して動かせなくなっている

呼吸も悪くゼーゼーと苦しそう
チェックしてみると、酸欠状態である
しかも聴診で、肺の音が…



検査から、猫の肥大型心筋症と診断
肥大型心筋症とは、心筋が厚くなって心臓の収縮機能が低下してしまう病気である
収縮機能が低下してしまった結果、各臓器に酸素を送り届けることができない

しかも心臓の循環不全から血栓が作られてしまい、動脈に詰まることがある
血栓が動脈に詰まると、当然だが血液が流れなくなってしまう
そのため激しい痛みから、鳴いたり暴れたりすることがある

よく血栓が詰まる場所は、大動脈から両方の後ろ足に分かれる場所である
そのため後ろ足に血が流れず、肉球は白く見える
また後ろ足が冷たくなり、麻痺して動かせなくなってしまうのである

この肥大型心筋症は原因不明の病気のため、まだ完全な治療法がない病気である
しかもこの子は、来院時には心臓内部にも大きな血栓があり非常に状態が悪くなっている
血栓を溶かす薬の内服を使用した場合…
小さくなった血栓が心臓から流れ出し、それが動脈に詰まる可能性がある

この病気の診断は…
◆レントゲン検査
 心臓が機能低下により、ハート型の心臓(バレンタインハート)となっている
◆エコー検査
 心臓の筋肉が正常よりも厚い
 心臓の中に血栓が見つかる事も
◆血液検査
 クレアチニンフォスフォキナーゼが異常値を示す

すごい便秘!
「トイレに入って、力んでいるが何も出ない…」
そんな症状で来院してきた猫がいます

お腹を触ってみると、固い物に触れるのだが…
それも、石のように固い…
しかも、下腹部から胃のあたりまで続くのだが…

話しを聞いてみると
「トイレに通うが出ない状態が幾度かあり、病院へ通っていた」
とのことである

X線写真を撮ってみると
下行結腸、横行結腸、上行結腸はパンパンである
しかも便の太さが3センチ以上もあり、骨盤腔の広さを超えている
これじゃ〜いくらふんばっても出ないぞ!



重度の便秘である
猫の便秘は比較的良く見られる
ウンチの姿勢をとっても軟便や粘膜が出るだけのこともあり、下痢と間違えることもある
また力みすぎが、嘔吐する時も
猫の便秘の症状は、オシッコが出なくなる尿道閉塞と似ている部分もあり注意が必要である

この巨大結腸症は…
便秘の状態が長期に続いたため、結腸の弾力性が失われてしまった結果起こるのである

治療方法としては…
とにかくウンチの太さが骨盤腔より大きいのであるから、細くしないと出ない
肛門付近のウンチが、一番水分が少なくなって固い
この便を一度肛門から遠い位置に移動し、軟らかくして崩す所から始めるのである
そして順次、結腸内のウンチを軟らかくしていくのである

猫の便秘は、食餌管理がとても大切な病気である
食物繊維の多いヒルズw/dなどは、ウンチの量を増やし大腸の働きを活発にするため、よく使われる
また食餌療法と併せて、腸の動きを活発にする薬や、便の状態を固くしないようにするシロップなどをつかう事もある

毛球が原因で起こる便秘の防止には
ラキサトーンやキャットラックなどのサプリメントの使用がお薦めである
ちなみに子猫が便秘をした場合には、グリセリン系の浣腸を使うと脱水症状を起こす事があるので注意!

マンソン裂頭条虫
腸の中に住む寄生虫で、その成虫は「きし麺」のような平べったい姿をしています
しかも成虫の長さは、1mを超えるています
この虫に感染すると虫の寄生数にもよりますが、無症状の時もあれば粘液便や血便を起こしてしまうこともあります
虫卵は、わかりやすい形をしています



昔は下剤効果のある駆虫剤を飲ませたので、投薬後に肛門からいっぱい出て来たのですが…
今は腸の中で虫の体が溶けてしまう薬を使用するので、虫を見ることはできません
ただ瓜実条虫駆除に使用する約6倍量を投与しなければなりません
そのためか、とても駆虫しにくい特徴を持つ寄生虫の一つになっています

マンソン裂頭条虫の感染は、犬や猫がカエルやヘビを食べることから起こります
カエルやヘビは、田んぼに住む「ケンミジンコ」からに感染します
カエルを食べる食癖のある犬や猫で、感染が見られます
犬や猫から、直接ヒトへは感染しません
しかしヒトも、カエルやヘビを生で食べると感染する危険性があります

佐倉は田舎で、田んぼも多いので感染の危険性は高いかもしれません
しかしこの頃はあまり見られず、時たま検便で虫卵が発見されるくらいになりました

歯周病
高齢になると、そのほとんどが歯周病にかかっていると言われています
これまでに歯にたまり続けた歯垢や歯石は、細菌のすみかとなって虫歯や歯肉炎、歯周炎の原因になります
また、唾液の分泌が衰えた場合は、口腔内の洗浄作用が落ちていっそう不衛生な状態になっています
口の中にトラブルがあると、食事をきちんととることができず、体力の低下を招きます

歯周病を放置すると、歯肉の血管から細菌が入り込み、脳や腎臓、心臓、肺へと運ばれて悪影響を及ぼすこともあります
歯磨きが予防になります。定期健診を受け、歯や歯肉の状態がよくない場合は、麻酔をかけて歯石を除去することも考えてみてください

歯は象牙質と血管と神経の通り道の歯髄とで形成されて、周囲をエナメル質やセメント質で覆われています
歯周炎は歯と歯肉の境目から進行し、深い溝をつくって歯肉が縮小
悪化すると歯槽骨が溶け出します

●歯肉炎
歯周病の初期症状
歯石や歯垢の細菌が歯と歯肉の間に入り込んで、歯肉に炎症を起こします歯周の腫れたところから出血しやすくなります
もともとピンク色をしている歯ぐきが、少しでも変色したら歯周炎のサインです

●歯周炎
歯肉炎が進行した状態
膿がでてきて口臭がひどくなり、歯と歯肉の間の溝が深くなります
歯を支える歯槽骨が溶け始めると歯がぐらつくように
血管に細菌が入り込むと、全身に運ばれ内臓にまで影響が出てきます



◆こんなサインがあったら注意!
 口から腐敗臭がする
 歯がグラグラする、抜ける
 食事に時間がかかる
 固いものを食べなくなる
 歯ぐきがやせて、歯が長く見える

会陰ヘルニア
ウンチが出ない…そんなことで来院した
なるほど肛門が腫れた状態で、腸の中に便がありそうだ

肛門から指を入れてみると、直腸の右側に便が溜まっている
直腸の肛門に近い部分が部屋状になり、横部に固く膨れている
これは直腸憩室と呼ばれている
便がどんどん溜まり、腸は拡張し膨らみが大きくなっていく
そこに便が詰まってしまい、排便できなくなっているのだ

これは骨盤の筋肉や筋膜が脆弱くなった結果、起こる症状として知られている
また骨盤内やその周辺の臓器が尾の方向に移動し、腸が弱くなった部分に入り込むこともある
これらは「会陰ヘルニア」とも呼ばれている、病気である
膀胱がヘルニア部に入ると、オシッコが出なくなる事もある

この会陰ヘルニアは、片側性のこともあれば両側性のこともある
ただ片側性の場合は、そのほとんどが右側に起こる
そして会陰ヘルニアは、去勢していない雄犬に多く起こるのである

今回は、便秘と排尿困難での来院である
やはり…
右側の片側性の会陰ヘルニア
しかも去勢していない雄犬である

会陰部の腫れは固い
X線写真を撮ると、直腸は右に曲がり、膀胱は肛門の横に逸脱している
尿道にチューブを入れオシッコを全部出すと、腫れは軟らかくなった
しかしオシッコが無くなっても、波動感がある


 矢印の部分が膀胱である
 確認しやすいすいように、腸と膀胱に造影剤を使用している

腫れた部分を優しく押すと…
腫れた中の物がス〜ッとお腹の中に入っていく
その動きから、明らかに脂肪組織である事が想像できる
オシッコも出ない状態であるので、早々の手術が必要である

肺ガン‥
乳ガンからの転移で、肺ガンを併発した
胸のX線写真では、肺の中に癌の塊がボツボツといっぱい見える
息も、チョット苦しそうである



乳ガンは、最初は乳腺の部分に皮膚の炎症のように見えた
そのためガンとは認識してもらうのに、細胞診を行ったのだ
結果は‥「乳腺癌」
しかも転移性の高い、極悪非道に属するものだった

治療方法には、抗がん剤治療、放射線療法など色々あるのだが‥
飼い主さんは、代替療法を望まれた

そして今日、
乳腺やその周辺が赤く腫れ、熱を帯びた感じとなっている
皮膚が浮腫と炎症を起こしている

ターミナルケアの再説明を行い
ガンの苦しさから逃れる治療を行うことになった
そして最後まで看護と介護を続け、死を看取ることとなった

膝が割れた!
膝に触るとわかる通称「膝のお皿」は膝蓋骨と呼ばれる
この膝蓋骨は、膝を伸ばす時に重要な働きをする

何と、このお皿を骨折して来た子がいる
「膝蓋骨横骨折」、綺麗に真っ二つである



赤い矢印が二つに割れた膝蓋骨
当然だが、健康な子は膝のお皿は一つである

 走っていて、階段に激突したとか
 最初は大丈夫かな?と思ったらしいが脚をあげたまま

皮下は出血して、変色してる
当然だが、痛そうにビッコをひいている

手術は受傷数日後、出血が治まったところで、
キルシュナー鋼線とワイヤーで固定する方法が行われる

肛門周囲炎
「お尻を気にしてるんですが」
そんな子の肛門をチェックしてみると、肛門が腫れて赤くただれている。
痒そうと言うか、痛そうと言うか…

肛門腺の腫れを診てみると、パンパンである
そこで肛門に指を入れ、肛門腺をしぼってみると血が少し混じった膿が
肛門嚢炎である
そのため、肛門を気にしたりお尻を床にこすりつけ、肛門が腫れたのであろう



炎症が広がって痛いのか、触られるのを嫌がる
まぁ〜炎症が無くても、肛門を触られるのは嫌かも

治療は、温度の低いお湯で患部を毎日洗う
そして消炎剤と抗生物質の投与と決まった
治療方法と飼い主さんに告げると…即答!

「薬が、飲ませられないんです!」
「ん??錠剤ですよ??」
「無理!無理!!無理っ!!!」

飲ませ方の実演をしたのだが、結局コンベニアという名前の注射薬を打つ事となった
コンベニアは持続性のセフェム系抗生物質の注射薬です
1回の注射で2週間効果が持続し、皮膚の感染症に効果を発揮します
薬の飲めない子や、投薬を忘れがちな飼い主さんには重宝しますが…

横隔膜ヘルニア
食道裂孔とは、食道が横隔膜を貫通する部位を言います
この部分が交通事故により裂け、脾臓と脂肪が胸腔内に入り込んでしまいました
交通事故で体に大きな力が加わることで横隔膜が傷つくことで起こるため、外傷性ヘルニアと呼ばれています

血液状態は良いのですが、胸の中の脂肪量が増え呼吸と心臓の状態が悪くなる気配
このままでいると、呼吸の悪化が増すばかりなので手術に
全身麻酔で呼吸を停止させ、人工呼吸器を装着しての手術です

お腹を切り、肝臓を横にどけ、胃を引っ張りながら…
各臓器を傷つけないように、慎重に慎重にチョットずつ…
5分、10分、15分と時が経つに連れ…
徐々に、肺の中の物が出てきます


脱腸
世間で「脱腸」と言われる病気は、この世界では「鼠径(そけい)ヘルニア」と言われます
 鼠径とは太ももの付け根の部分
 ヘルニアとは、体の組織が正常な位置から逸脱した状態

つまり「鼠径ヘルニア」とは…
強い腹圧などにより、お腹の中の臓器が鼠径部の筋肉と筋肉の隙間から出てくる病気です
この「隙間」が大きな場合は、腸の一部や膀胱が出る場合もあります



治療は外科的手術しかありません
飛び出した臓器をお腹の中に戻し、隙間を縫ってふさぎます

床ずれ-1
肩に突然の床ずれが…
数日前まで歩いていたので、飼い主さんは単純な傷と勘違い



まだ骨までは見えてませんが、結構広範囲が赤くなってます
低反発マットと低反発マクラを使って除圧…傷が擦れないように寝かしてあげます
そして湿潤療法の開始です

暑いのは苦手
ヒトは暑くなると発汗によって体温の調節を行います
しかし、犬には汗を出す汗腺が足の裏にしかありません
そのため、暑い時期に大きく口を開けて舌を出し「ハアハア」と大きくあえぎます
それは、体の熱を呼吸により対外へ出して体温を調節するためです

それが出来なくなると、熱中症になってしまうのです
41度以上の高体温となり、あえぎ呼吸、呼吸困難、意識混濁などの症状が出てしまいます



日中は、気温だけでなく道路のアスファルトも焼けて熱くなっています
朝や夕方の比較的涼しい時間帯を選び、炎天下を避けて散歩や運動を行って下さい
水筒などを持ち、途中の日陰で休憩するなどして、暑さでバテたりしないように散歩を楽しんで下さい

車に乗せて買い物や旅行に行かれる方、犬や猫を車内に残したまま車から離れないよう。
「ちょっとくらいなら大丈夫だろう」は、禁物!
留守の時、直射日光の差し込む閉め切った室内に入れたままでもいけません

腹痛!胆石
沈うつ、食欲不振、とにかく元気が無い
しかも触診で上腹部を押すと痛がる
肝臓??
そう思いながら、血液検査とX線検査を行った

胆石

黄疸、そしてX線不透過性の結石が胆嚢内に存在する
肝障害と胆石である…
人の胆石はコレステロールが結晶化したものが多いが、犬の場合はカルシウムである
ちなみにコレステロールの胆石はX線写真には写らない

胆嚢とは、肝臓で分泌される消化液である「胆汁」をためておく袋である
食べると胆嚢が収縮して、胆汁が十二指腸に出てくるのだ

胆石があっても、すぐに何らかの症状が見られるとは限らない
ただ胆嚢が破裂すると腹膜炎を起こす、嫌な病気だ

卵巣癌
食欲不振、しかし水はいっぱい飲む
陰部からの、臭〜い出血
飼い主さんも「子宮蓄膿症」と認識しての来院

X線検査でも、巨大化した子宮が
そのような事から手術に

子宮蓄膿症

大型犬なので、膿の溜まった子宮は大きい!
片方の子宮を出してたところで、チョット卵巣を確認
「ん?…」
卵巣の大きさは普通なのだが、面が良くない

ってな事で、子宮と一緒に摘出した卵巣を病理検査に出してみたら…
なななんとぉー、卵巣癌だった

先月も子宮蓄膿症で手術した犬の卵巣が、癌だったのだ
ホルモンバランスが崩れると子宮蓄膿症になりやすいのだが…
まぁ卵巣が癌になると、卵巣から出るホルモンの状態がおかしくはなるだろうが
今回も、卵巣を病理検査に出しておいて良かった

毛包虫症(アカラス)
毛包虫症は、その文字の通り毛根に住む寄生虫です
毛包虫は局所感染であれば、治療により皮膚の状態は良くなるのですが…
全身性に発症すると、とても治療が大変になります

毛包虫

実は…
毛包虫症は、健康な子にも寄生している虫なのです
じゃぁー何故、発症する子もいるのか?

その原因は…
発症は、体質が大きく関係します
免疫力のある子は、毛包に虫が寄生していても増殖は起こりません
しかし生まれつき免疫力の弱い子、老齢になり免疫力の落ちた子が発症します

同居犬はどうする?
免疫力のある健康な犬であれば、毛包虫に感染しても発症しないわけですが…
だからと言って、毛包虫の子と一緒に居ても問題が無いと言う事ではありません
現在は健康でも、いつしかシニア犬になり免疫力も落ちてきます
その時期になってから、発症する事が多くあります
そのような事が起きないように、十分な注意が必要となります

初期の症状…
口周囲と足先の脱毛です
通常は痒みはありません
しかし細菌感染を起こしてしまうと、痒みが現れます

治療の第一は、再発を防ぐ意味でも免疫力を高めて毛包虫に負けない体を作る事です
正確な診断と、その子に合った適切な治療が必要な感染症です!

変形性脊椎症
変形性脊椎症は、シニア犬によく見られる背骨の老化現象の一つです
背骨は、椎骨と椎骨が椎間板でつながって出来ています
そしてこれらが作る関節により、腰を捻ったり曲げたりすることが可能になります

しかし加齢に伴い、椎骨の関節面の軟骨が磨り減り硬くなります
また椎間板も弾力性が失われてしまいます

そうすると…
椎骨と椎骨の間のクッションが減り、椎間板に接する椎骨の部分に大きな力が加わるようになります
その結果、その部分に骨が増殖してしまいます
それが「骨棘(こっきょく)」と呼ばれる、トゲのような骨の出っ張りです
そしてこのトゲが、脊椎の中の神経を圧迫刺激してしまいます

骨棘

動くときなどに「痛てー」となるのですが…
ただ骨棘の大きさと痛みの大きさには、あまり関係が無いようです

フィラリア検査
動物病院で一般的に行なわれている検査は「ミクロフィラリア検査」と「抗原検査」です
ミクロフィラリア検査は、血液を直接顕微鏡で見て検査する方法です
ここでは血液を検査用のフィルターに通して検査してます
この検査により、フィラリアの仔虫が体内に寄生してるかを検査します

フィラリア仔虫

抗原検査は検査キットを使用し、血液中のフィラリア成虫抗原を検査する方法です
フィラリアの親虫が検出されます
一般的に抗原検査は、ミクロフィラリア検査よりも検出感度が高いとされています

寄生したフィラリアの親虫が、雄だけだったり雌だけだった場合には、ミクロフィラリアは生まれません
つまり成虫が1匹だけの時や、同性寄生の場合には繁殖は出来ずミクロフィラリアは生まれません

この状態を「オカルトフィラリア」と呼びます
ミクロフィラリアが無検出=フィラリア未寄生ではありません
オカルトフィラリアって事もあります

フィラリア検査は、フィラリア症予防薬を飲むための検査と考えるのではありません
フィラリアが寄生していない“健康な体である事を確認する検査”と考えます

横隔膜ヘルニア
滅多に家の外に出た事の無い子が、屋外に脱走した
しばしの時が経過し、戻って来た
呼吸が早く苦しそう、動きが遅い
X線写真を撮ってみると…横隔膜ヘルニアである

横隔膜ヘルニア

事故に遭遇したのだろう
横隔膜や破け、胸腔の中に肝臓や脾臓、胃、腸が入り込んでる
お腹の中の臓器が胸腔に入ってしまったので、腹部はほっそりとしてる
触診では、腹腔の中は空っぽだ
肺がつぶれてるため、酸欠状態である
一般に言う、チアノーゼ状態だ

血液検査では、肝障害と貧血が確認された
早々に酸素室に入れ、輸液を開始だ

事故が原因の場合は、緊急の手術が必要なのだが…
胸腔に入ってしまった臓器を腹腔にもどし、破けた横隔膜を縫い合わせなくてはならない
しかし一般状態が、あまりにも悪い

食道カテーテル
「食道カテーテル」とは頸部食道に、栄養補給を行うためのチューブを入れる方法です
この方法は無理に口を開ける必要も無く、お互いに楽に栄養補給が可能になります

食道カテーテル

この子は脳に問題があり、全身の硬直状態となっています
実際には、近隣の検査センターでMRI検査を行ったのですが…
(延髄と小脳間に小さな炎症があるのみで、硬直の原因は分かってはいません)

食餌のために顔を触ると、全身に力が入ってしまいます
経口給餌や経鼻カテーテル給餌では無理なため、食道カテーテルを入れてます!

子宮蓄膿症
お腹がボーンと大きくなってしまった猫が来た
「食欲モリモリなんですけど〜」
と飼い主さんは言うが…
背中がゴツゴツしており、背骨がよくわかるくらいに痩せている

「妊娠?」
触診でそうは思ったけど
「妊娠してるはずはありません!」
そう言い切られると「ん?」とは思うが、まぁ胎児には触れないから妊娠じゃ無さそう

体重が2埔々と小柄な子なのだが、大きなお腹は巨大級!
X線写真では、腹水が
エコー検査では、パンパンに腫れた子宮が
貧血、低蛋白症、好中球(白血球)増加、しかもFIV陽性…
腹水を調べると、ここにも好中球(白血球)やら色々と問題が
このままじゃ、食べてはいるが死がやって来るのは確実

飼い主さんとも相談し、手術する事に
皮膚は紙のように薄く血管が浮き出ている
心拍は弱く不安定、しかも麻酔を入れると呼吸停止なったので人工呼吸下での手術だ

結局、摘出したのは500gもある巨大子宮
腹膜炎を起こしていた

子宮蓄膿症

手術翌日の今日、もう腹が減ったと食べている
「何で、こんな状態なのに食べられるんだろう?」
「ん…」
生命力の強さには、計り知れないモノがある

肛門周囲腺癌
肛門周囲腺癌は、主に老齢の雄犬に起こります
そしてホルモン反応性では無いので、去勢手術をしても小さくなりません

肛門周囲腺癌

肛門周囲腺腫は、去勢手術をすると小さくなります

扁平上皮癌.1
耳の先にカサブタが付いている
「皮膚病??」
そう思って塗り薬をつけていてもなかなか治らない。
そのうちに症状が悪化。
ジュクジュクしてきて皮膚が黒くなり、血が出るようになってきた。

初期のうちは、まるで擦り傷のようだった皮膚がすごい状態になってしまった。
調べてみると扁平上皮癌。
特に白っぽい猫がなりやすい病気である。

細胞の形が平べったいので、扁平上皮細胞と呼ばれている。
この扁平上皮細胞は、皮膚や粘膜など体の表面にあり外界と接触する部分を覆っている。
その役目は体の「保護」。
その細胞が悪性腫瘍となってしまったのである。

扁平上皮癌
耳の先から、耳の穴までおかされることもある。
だから耳の穴まで、手術で取り除いてしまった。
手術後は、今までになく元気はつらつ!

脱腸
鼠径(そけい)ヘルニアって聞くと「??」となるが、「脱腸」と聞くと「ふむふむ」とうなずく方は多いだろう。
そもそも「鼠径」とは、太ももの付け根の部分の事を言います。
そして「ヘルニア」とは、体の組織が正しい位置からはみ出した状態を言います。

鼠径ヘルニアは、お腹の中にある腸や脂肪の一部が、鼠径の部分で皮膚の下に出てくる病気です。
お腹の中の腸が出て来るので脱腸と呼ばれる事もあるわけですが、実際には腸管膜が一番多く見られます。
また、膀胱や子宮など他の臓器が飛び出している事もあります。
多くは鳴いた時や排便など、お腹に力が加わった時に大きくふくらみます。
症状が軽い場合は、腫れた部分を手で押さえると引っ込んでわからなくなる事があります。

鼠径ヘルニア
このX線写真は、小腸〜結腸がお腹の外に飛び出し、元に戻らなくなってしまった子です。
腫れはミカンくらいの大きさ…触ると中に紐状の腸が分かります。
早く元気になって、元の状態に戻れると良いですね!

怖い「かんとん状態」
腸が出たり入ったりしている場合は、軽い痛みや便秘が起きる程度です。
しかし、お腹の外に出た腸やその他の臓器が飛び出したままで、戻らない場合には「かんとん」と呼ばれ、脱出した腸への血液の流れが悪くなり、腸は壊死を起こし血便や下血が見られる様になり、緊急手術が必要となる事もあります。

この鼠径ヘルニア、なぜかポメラニアンに多いような気がするが…何でだろう?

マムシに噛まれたぁ〜・その後
10月11日にマムシに噛まれた顔も、腫れがひき元の美女に!
写真を比べてみて下さい!
よ〜く見ると、右の頬にまだ少し腫れは残ってはいる

マムシに噛まれた
マムシの歯形は残るが、皮膚の状態は良好
毛も抜け落ちることなく、ほっと一息
投薬無しで様子を見ることになった

今度は、長い棒を持って草むらの中をチェックして散歩だ!

マムシに噛まれたぁ〜!
こんな田舎に住むと、散歩の時に注意しなければならないのがマムシ
田んぼやの“あぜ道”や畑の周囲の“草むら”の中に潜んでる
発見した時には、ジ〜っと観察できるくらいマムシの動きは遅い
近づいても全く逃げない場合もあるのだが、攻撃の際は超動きが早い!

マムシを発見した犬は、マムシの動きの遅い分…顔を近づけてしまうのだ!
そしてマムシの攻撃範囲に入ってしまうと、鼻筋周囲にガブ!っと一撃が!
右の頬に、マムシの歯形がバッチリ
誰も、スマートなすっきりした顔とは思わないだろうな…

マムシに噛まれた

マムシに噛まれたら傷口を切って毒を出すとか、口で吸って毒を出すとか言う
子供の頃に聞いた話である
しかし今は、そんな事はしてはダメと言われている

マムシに噛まれると、噛まれた部分や周囲が超腫れてくる
鼻先を噛まれたら、アゴの下から首にかけてパンパンに腫れるのだ
あまり腫れがひどいと、息をするのも苦しそうになる
激しい痛みを伴うと言うが、マムシに噛まれてきた子は何故か皆おとなしい!

◆マムシの特徴
・日本全土に住む、毒を持つクサリヘビの仲間
・全身が黒い黒化型や全身が赤い赤化型などもある
・背中には円形の紋様がある
・ずんぐりむっくりした体型で、短めで、しっぽの先は急に細くなる

何とこのマムシ、赤ちゃんを産むのだ
一般的に爬虫類である蛇は、卵を産む
しかしマムシは、お腹の中で卵を孵して生み出す胎生をとるのである
「何でだろう?」と思った事はあるが、追求はしてはいない…

咬傷事故
散歩中に、リードに繋がれていない大型犬が近寄ってきた
そしてその犬に、胸部を噛まれた
肋骨が折れてるのは、誰が見てもわかる
噛まれた部分が、大きく体の中に陥没してるのである
また噛まれたままの状態で顔を振られたのか、全身に内出血がある

状態としては
・肋骨が幾本もバラバラに折れている
・筋肉が裂け、皮膚に開いた穴から心臓や肺が見える
  裂けた胸壁は約8センチ、胴周りの1/4〜1/3近くにもなる
・肺に傷が、そして喀血が
・内臓の打撲、特に肝臓が大きなダメージを受けている
こんな状態なのに、奇跡的に助かっている

事故

なぜ、助かったか…
・飼い主さんは、胸に開いた傷から血が止まらなかったので、速傷を手で押さえたのだ
・そして傷から血が出ないように、きっちりと布で縛っておいた
・この処置により出血が止まっただけでは無く、皮膚に開いた穴から胸腔に空気が入る量が少なかったのだ
本当に、不幸中の幸いとはこの事である

現在、噛んだ犬の飼い主は…
悲しい事に、しらばっくれてると言う

骨関節炎
「歳かな〜この頃、膝が痛いんだよ。」
「そう、私も肘がねぇ・・・お互い歳をとりたくありませんね。」
こんな会話が交わされるのを良く聞きます。
このように関節炎はヒトでは珍しくありません。

では、犬ではどうでしょう。
実は成犬において5頭のうち1頭以上に、この関節炎が起こってると言われています。
ただ、比較的高齢の犬に多く見られるので、飼い主さん達は「老化現象、歳をとって動きが鈍くなった」と勘違いされていることが多いのです。
これが、関節炎が見逃されている大きな原因の一つです。

関節炎は、一つまたは複数の関節に起こる慢性の痛みを伴う病気です。
一度この関節炎が発症すると治癒することはなく、生涯にわたり管理が必要です。
病気を見つけだすには、一緒に生活していて犬のことを良く知っている飼い主さんの観察が非常に大切です。
微妙な体の動きの違いを見つけだし、適切に診断・治療してあげることが必要です。
もちろん早ければ早いほど、家族の一員として楽しい生活がおくることができます。

【症状】
・歩きたがらなくなったり脚をひきずったり、歩き方がおかしい
・散歩中に疲れ易くなったり、歩くのが遅くなった
・運動中に座り込んだり、運動後しばらく動かない
・立っているより座っていることを好む
・脚をさわると痛がる
・階段の上りを嫌がったりジャンプしなくなった
・動作が鈍くなったり、横たわることを好む
・起き上がるのに時間がかかる、起き上がるのが困難
・以前ほど遊ばなくなった
・関節の部分を繰り返し舐める
・これといった原因が無く見えるのに鳴く

膀胱結石
たまに膀胱炎を繰り返す、子がいた
尿検査の結果、ストルバイトの結晶がその都度見られた
繰り返す尿石症なので、療法食を食べさせたいのであるが…
困った事に、食餌アレルギー持ちなのである
pHコントロール、c/d等々…食べさせると、一気に痒みが出てしまう
なので、アレルギーが第一優先になってしまっていた子である

今回も、またまた膀胱炎様の症状である
尿検査の結果、細菌感染を起こしてる
そして感染誘発性ストラバイトなのか、ストルバイトの結晶も見られてる

抗生物質を投与
数日後には、見た目には膀胱炎の症状が消えるのだが、何か気になる
症状的に、すっきりしないのである
前立腺肥大が影響してるのだろうか??

そこで膀胱造影検査となった
何と、膀胱の中に石が
膀胱結石の典型的な徴候は、頻尿、乏尿、血尿である
しかし、この子は年に何回かのみの症状が見られだけ

膀胱結石

今後の事も考え、膀胱切開手術となった
逆行性水推進法により、尿道から膀胱中の大掃除である
大きな結石、細かな結晶のすべてを、膀胱内に入った洗浄液と共に膀胱に開けた穴からポンプで吸い出すのである

膀胱結石の成分検査では、ストルバイト98%以上…
今後、再発をどのように予防するかが問題である

断脚
交通事故は、一瞬の出来事です
飼い主さんが気をつけないと、取り返しの付かない事になってしまいます

この子も、車に轢かれて大けがをしました
コンクリート道路に打ち付けられ、体中の皮膚が破れ落ち、後ろ足は外側半分が骨まで擦れてました
肝臓は腫れ、背骨までもが腰の部分で真っ二つに折れてる状態でした



残念ながら、足は1本無くなりました
でも幾度かの手術を行い歩けるまで回復したのです
今回は、茨城にある岡田動物病院で鍼灸治療を受けリハビリをしています

皮膚、綺麗でしょう?
閉鎖療法を行った結果です

「断脚」とは、脚を切除することを言います
修復不能・回復不能な状態であり、しかも脚があること自体に大きな不都合が出る場合には、このように切り落とすしかありません
決して、簡単に決断し実行できる手術ではありません!

ナメクジ駆除剤中毒
夜、入り口のドアがガチャガチャと揺すられ、インターホンが鳴り響いた。
見ると全身が大きく揺れ、ひどい痙攣を起こしてる。
飼い主さんが発見したときには異常興奮状態で、飛び跳ねていたそうです。

体温は40度以上
全身が痙攣
呼吸は速く、しかも除脈
血圧は低下し、全く立ち上がる事ができない

話から、ナメクジ駆除剤中毒…
250グラム入りの薬を買ってきて、その半分を散布した直後に発作が出たらしいんです。
散布量が約120グラム…そのうち何グラムを食べたのでしょう?

「レジの横に置いてあって、安かったから…
 ついつい買ってしまった…
 こんなに危険な薬だなんて…」
飼い主さんは泣きながらの反省です。

ナメクジ駆除剤の成分はメタアルデヒドと言われる薬。
このメタアルデヒドは、人の小児の場合では約3g食べると死に至る怖い薬なのです。
少量で激烈な症状を示し、解毒剤が無いため死亡率が高い危険な薬なのですが、犬が好きな風味なのか中毒が多く見られます。

少量の場合は、嘔吐や下痢などの胃腸症状で終わってしまう事もあります。
しかし大量に飲んでしまった場合は、このように痙攣などの神経症状を起こします。
そして最悪の場合には、肺水腫を起こし呼吸困難になったり、意識障害を起こし死亡します。

とにかく、ナメクジ駆除剤が体内に吸収されるのを防がなくてはなりません。
痙攣を抑える注射をし、ナメクジ駆除剤を吸着させる薬の投与です。
そして肝臓を助け、解毒を促進する治療の開始です。
来院したのが夜ですから、朝まで不休の治療が続きます。

翌朝、飼い主さんの面会時にはまだ意識も遠く横になったままです。
そして細かな痙攣。

でも昼には立ち上がろうと努力するように、なって来ました。
その姿は、泥酔状態のおじさんみたい。

無処置だと、食べてから24時間から36時間後が一番危険な状態に陥るのですが、ナメクジ駆除剤が全部身体に吸収される前に吸着剤を投与できたのが良かったのでしょう。
退院後は、肝障害の治療経過を観察しながらの生活です!

ナメクジは庭で大切に育てられた花の葉や茎、花、蕾などを食べ荒らします。
しかも昼間では無く夜間に活動するのですが、犯罪を犯した証拠として足跡まで残す大胆な奴です。
そんな奴らを撲滅するのに使用されるのが、「ナメクジ駆除剤」
ナメクジ駆除剤は、メタアルデヒドという成分を含んだ農薬で、液体、散剤、顆粒の形態があります。
これを植物のまわりに撒いたり、直接散布して使用します。

ナメクジ駆除剤を食べたナメクジは、その成分であるメタアルデヒドがアセトアルデヒドに分解し二日酔いになるのです。
そして動けないでいるところを、昼間の強い日差しに照らされ干からびてしまうのです。

このナメクジ駆除剤は、犬や猫にとって中毒を起こす怖い薬なのですよ!
万が一ナメクジ駆除約を食べた場合は、吐かせてはいけません。
痙攣を誘発する恐れがあります。
またメタアルデヒドは牛乳で吸収が促進されるので、牛乳は飲ませてはいけません

食べた場合は症状が見られるまで時間がかかりますので、症状が無くても直ちに受診して下さいね!

胃内異物-2
ドッグランでオモチャのボールを口の中にいっぱい入れたので
「ん〜やばい」
飲んだら困ると思い、おやつを見せてオモチャと交換しようと思ったら…
「ゴックン、ハイ〜おやつも頂戴!」
飼い主さんの予想に反して、オモチャを飲んでしまったのである。

同じ話は良く聞きますよ〜
口の中の物を出して欲しかったら、焦らず、騒がずに、手には何も持たずにゆっくりと諭すようにしましょう!

話を聞くと、過去にも飲んだことがあるとか…
そして、そのときは胃を切って取り出したそうだ。
そのような思いをしても、また飲んだとのこと。
飼い主さんは、再度の胃切開手術を覚悟しての来院である。
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のうきょう
呼吸が悪く、虚脱気味…意識が遠く反応が薄い猫が来た。
横隔膜を傷つけたか、肺に水が溜まっているか、独特の呼吸の仕方をしている。
聴診すると、心音が遠い
しかも、お腹の方では肺音が弱く聞こえ、背中の方では肺音が強く聞こえる。
レントゲン写真を撮ると、肺が背中の方に小さく写っている。

膿胸

「ん〜肺に水が溜まってますね」
「その水が膿であれば、のうきょう!です。」
のうきょうと言っても、JA農協じゃぁ無い。
膿胸と書く。
この膿胸は、胸膜が何らかの原因により炎症を起こて膿がたまった状態を言う。

広く剃毛し、イソジンで手術部位を消毒して、針を刺すと…
ちなみに針は、心臓を刺さないように第7から8肋骨の間に刺すのである。
刺した針からは、濃厚なポタージュ・スープ状の液体が出て来る。
膿である。
しかも、すご〜く臭い。

採取した膿は培養され膿胸を起こしている菌と、その治療薬が決められる。
温めた滅菌生理食塩水で胸の中を洗うのだが、廃液中には膿の塊がいっぱい出て来る。
しかも、胸をトントンと軽くたたくと、その塊がさらにいっぱい出て来る。
この子は日に幾度も胸の中を洗われ、抗生物質で治療を受けて行くのである。

胃内異物
チワワの○○○君が、鬱な顔をして来院した
ん〜お腹が痛いようである
しかも4kg以上あった体重が3.1kgにも痩せ、元気・食欲が無く、嘔吐もあり動かずうずくまっているとの事

腹部の触診により小腸に腫瘤塊が、しかも聴診で心雑音が確認できる
そんな事で血液検査、X線検査、心電図検査、甲状腺ホルモン検査等が行われた
現像の終わったレントゲン・フィルムには…
 とぐろを巻いた大きな白い影が…胃の中に確認できる
 また小腸の中にも、同じような小さな影がうっすらと…
異物を飲んでしまっていたのです!

X線写真


詳細な検査の結果…
 胃内異物により胃炎が起きている
 腸は不完全閉塞状態である 
 脱水が起きている
 甲状腺機能低下症、腎臓障害等が見られる
 腹痛は起こしているが、腹膜は起こしてはいない

【処置】

異物はだいぶ前に飲んだものと判断
内視鏡での胃内異物の除去は、異物の大きさから無理と判断
救急事態とまではいかないため、開腹手術は様子を見ながらとなった

静脈輸液を行い脱水と、胃炎に対する処置
処置後は嘔吐が無かったため、食餌療法の開始
しかし食欲が無いので、強制給餌を慎重に行った

入院後3日目に、腸内の異物が便と一緒に出てきた
そして5日目には、胃内の異物が便と一緒に…

異物


出てきた物は、プラモデルのパーツとビニールテープであった

飼い主さんの言葉
「やっぱり…飲んでた
 こんな大きな物が体重3kgのチワワの腸の中を、通過して出てくるんですねぇ〜」

そうですねぇ〜
今までお腹を切らずに、色々な物をウンチと一緒に出してます
過去に一番多かった物は…焼き鳥の串
焼き鳥を串ごと、美味しく食べちゃったんでしょうね
飼い主さんは、冷や汗たらりの大あわてです

まぁウンチと一緒に出すと言っても、ちゃんとノウハウがあります
処置法を説明すると「んんん?」って考え込む飼い主さんが、ほとんど
麻酔を使わず、内視鏡も使わず、もちろんお腹を切る事も無く
信じて下さった飼い主さんは、多いですよ
でも、その方法で出せない異物もありますので!

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若山 正之
我々の考える老齢管理と、実践をメインにした内容です。一生懸命に書きました!
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